銀河の雫
「……っいやぁ」

「でも、いつ切り出すの? 例の件」

「そこなんだよね。青山さんのガードが固くて。所長と話すと視線が私に向いてるの、なんとなく感じる」

軽くため息をついた。

「そりゃガチだね」

「ガチ……だね」

『レディースセットふたつお待たせしました』

「来た来た」

薫さんが割り箸をパチンと割る。

おいしいね、と顔を見合わせた。

「ところで薫さん、午前中でどれくらい仕事進んだの?」

「今日は午前中に二件終わらせた感じ。午後に稟議書を作成するところからかな」

「えぇ? 早い。さすがだね」

「しずくさんは?」

「私は午前中にまだ一件目の途中……」

「そっか。まぁこういうのは慣れだよ、慣れ」

こちらを見て箸を止めて言った。

「そうかな」

また、ため息がでた。

「私は基本的な金融知識があるから。ただそれだけだよ。すぐにしずくさんも追いつくよ」

「薫さん、優しいね」

「んなことないって、ガンバ」

私の背中を軽くポンッと叩いた。
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