銀河の雫
月浦さんと話した後、このまま待っているようにと話し、小会議室を後にする。
別部屋の扉を開けると、青山さんが待っていた。
立ち上がり、いつものようにほほえみを浮かべ、俺を見つめる。
「あぁ、おはようございます。早い時間に来てもらってすみません」
「いえ、……月浦さんからの聞き取りは終わったんですか」
俺は静かなトーンで話し始める。
「月浦さんは、自分が誤送信したと言いました」
「はい」
青山さんは、まっすぐに俺を見て答える。
「それは事実ですか?」
「はい。事実だと思います」
「どうして、そう思いましたか?」
「……それは……」
青山さんは、目線を落とし、そわそわと落ち着かない感じで話し始めた。
「月浦さんは、他の新人さんと比べても、仕事の覚えが良くありません。だから今回のことも……」
「本当にそうでしょうか」
「……何が言いたいんですか?」
眉間にシワを寄せて俺を見た。
俺は、勢いよく立ち上がると、深く頭を下げた。
「青山さん。今まであなたを傷つけるような態度を取って、本当にすみませんでした」
顔を上げると、驚いた様子で口を半開きにしたままだ。
「私がこのローンセンターに来て二年、青山さんには仕事を教えてもらったり、いろいろ力になってもらいました」
「……」
「それなのに、あなたが私に向けてくれる気持ちに、ずっと気が付かない振りをしていました」
「……」
「それが青山さんをどんなに傷つけていたか、考えもしませんでした」
「……」
「私は卑怯者でした」