銀河の雫
しばらくして、青山さんが口を開いた。

「私だって……私だって、ずっとなんの苦労もなかった訳じゃありません……」

「……はい。今でも弟さんに仕送りもしてるんですよね」

「……弟のことは大学を出るまではなんとか……私が」

「……教育ローンの相談には乗れます……だからといって、この気持ちだけは、どうやっても変えることはできません。本当にごめんなさい」

もう一度、深く頭を下げた。

青山さんが、肩を震わせて必死に涙を堪えているのをただ、見つめるしかなかった。

「……所長」

「……はい」

「まだ……受け止められないです」

「……はい」

「けど……」

「……はい」

「私が……私が意図的に誤送信をしました。それを月浦さんのせいにして辞めさせようとしました」

「……はい」

「きっと、みんな私を信じてくれると思ってました」

「……はい」

「けど、所長は……」

「……」

「私、退職します」

「青山さん……今から、月浦さんのところに一緒に行っていただけますか」

「月浦さんの……分かりました」

青山さんは、腹を括った様子で立ち上がった。



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