銀河の雫
「それにしてもさ、しずくさんもしずくさんだよ」

「えっ、何が?」

「心配して散々LINE送ったのに。既読もつかないんだもん」

「……ごめん」

「こういうときは、大いに頼ってよ」

「……薫さん」

「前にさ、人を信じてないって言ってたけど。私のことは信じてよ」

「うん……ありがとう」

お弁当を食べる手を止めて、横の彼女を見つめた。

「それにさ、所長も信じられるんじゃない?」

薫さんは、特選豚まんを食べようと、大きな口を開きかけ、ちらりと横の私を見た。

「うん」

「けど、あんな酷いことされて許すしずくさんって、本当にお人よし過ぎない?」

「そんなことはないけど」

私の耳元に顔を寄せて小声で話す。

「今回のこと、さすがに本社にも上がっちゃったね」

「うん」

「けど、穏便に済ませてもらえることになったんでしょ?」

「まぁね。でもすごい量の報告書や反省文は必要だったみたいだけど」

「いいさそんくらい、クビになること考えたら」

「青山さん……配属も変わっちゃったね」

「うん。十三課だっけ。席も離れるからあんまり交流なくなるね」

「でも誰も辞めることにならなくて良かった」

お弁当箱をランチクロスに包みながら、薫さんの耳元に顔を寄せた。

「けど、青山さんと所長の関係はどうなったんだろう」

「う~ん……ナンもないんじゃない?」

「……そうかな」
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