銀河の雫
地下駐車場に車を停めると、彼女の手首を掴んで歩き出した。
何も言葉を発しないまま、拒むでもなく、俺について来る。
玄関の鍵を開けると、先に部屋に入るよう、促した。
乱暴に玄関のドアを閉めると、すぐさま、彼女を抱きしめた。
少し体をこわばらせ、小さく震える。
そして、ゆっくり、俺の背中を抱きしめ返してくる。
見つめると、また瞳から、大粒の涙が溢れ出た。
その涙にそっと、口づける。
再び抱きすくめると、反動で後ろによろけた彼女の背中が壁にあたった。
顔を寄せ、目を見つめたまま「怖い?」と聞く。
すると、潤んだ瞳で俺を見つめ返し、震えながら小さく首を横に振った。
愛おしさで胸がいっぱいになる。
耳元で「優しくするから」と囁く。
彼女は、顔を紅潮させ小さくうなずいた。
キスをしながらコートを脱がせた。
「所長……」
「今は所長じゃなくて、名前で呼んで?」
「陽さ……」
その声を唇で塞ぐと、なおも激しくキスをする。
唇をそっと離して彼女を見つめた。
「ごめん、さっき言ったこと、守れそうにない」
彼女が驚いて視線を逸らした瞬間、そのまま乱暴に抱きかかえ、寝室へ向かった。