キスから始まる恋は甘くて苦い
「私は何も考えずに雅也さんに頼ってしまいました。だから私にも非があるんです。私たちはこれから、自分が楽になるためじゃなくてお姉ちゃんに許してもらうために悩みませんか」

 ほたるの紡ぐ言葉が雅也の胸に刺さる。彼女は年下の女の子なのに、自分よりもよっぽど潔く凛としていた。

「許してもらうため、か」

 背中を押してあげるつもりが、逆にこっちが押されてしまった。

 ああ……会いたいな。

「もし目覚めなかったら」と考えるのは、もうやめよう。
 眠ったままでも話をしよう。
 まひるはちゃんと生きているんだから。
 
 何度でも伝え続けよう。

 雅也は、込み上げる熱いものを夜気とともに呑み込んだ。


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