キスから始まる恋は甘くて苦い
「話はまだ終わってないよ」
逃れられない状況にほたるは立ちすくんだ。
「綺麗な髪だね。辰巳の好み?」
「痛っ……」
容赦のない力に憎悪を感じて背筋が凍る。蒼一のそばにいることがどういうことなのか、自分がいかに無自覚だったかを思い知る。
「どうやって取り入ったの? 色目でも使った?」
「そ、そんなことしてません」
髪が数本プチプチと抜けていく音に声が震える。
「なんで辰巳に気にかけてもらえんのよ? 何も知らないくせに」
震えているのは自分だけではなかった。振り返ると、田中は目に涙を浮かべていた。
「先輩……」
「あんたの先輩になった覚えはない」
彼女はハッとしてほたるの髪から手を離した。長い髪の毛が手にまとわりついて顔をしかめる。
「憐れむような目で見んなよ……マジでむかつく」
「そんなつもりは……」
ただの八つ当たりだということは本人もわかっているはず。ほたるは彼女の目に後悔の色を感じてしまい責める気がなくなってしまった。
逃れられない状況にほたるは立ちすくんだ。
「綺麗な髪だね。辰巳の好み?」
「痛っ……」
容赦のない力に憎悪を感じて背筋が凍る。蒼一のそばにいることがどういうことなのか、自分がいかに無自覚だったかを思い知る。
「どうやって取り入ったの? 色目でも使った?」
「そ、そんなことしてません」
髪が数本プチプチと抜けていく音に声が震える。
「なんで辰巳に気にかけてもらえんのよ? 何も知らないくせに」
震えているのは自分だけではなかった。振り返ると、田中は目に涙を浮かべていた。
「先輩……」
「あんたの先輩になった覚えはない」
彼女はハッとしてほたるの髪から手を離した。長い髪の毛が手にまとわりついて顔をしかめる。
「憐れむような目で見んなよ……マジでむかつく」
「そんなつもりは……」
ただの八つ当たりだということは本人もわかっているはず。ほたるは彼女の目に後悔の色を感じてしまい責める気がなくなってしまった。