キスから始まる恋は甘くて苦い
「相手が好きな人だからさ」
「……蒼一さん、ズルイ」
ほたるは髪が長い頃のクセで首元に手を持っていった。
「なんでだよ」
「そんな言い方されたらなんでも許したくなっちゃう……」
うつむいてしまうほたるに蒼一は思わずニヤけた。
「じゃあ、キスしよっか」
「そっ、それは……人がいないところでお願いします……」
「ははっ、正直でいいな」
蒼一は笑いながら心底ホッとしていた。これが素の彼女なのだ。もう、ひとりで何かに耐えるようなことはないと思いたい。
「いつから俺のことを好きだったの?」
会話が途切れたところで、蒼一がふと尋ねた。
「えっ? そうですね……」
そういえば自覚したのはつい最近だった。けれど、もっと前からその気持ちはあったように思う。
「たぶん、出逢う前からだと思います」
「何、運命的なこと?」
「ではないです」
「なんだよ。残念」
ほたるがはにかんで蒼一は肩を竦めた。
「私、通学中に蒼一さんを見かけてたんです」
「前にそう言ってたな」
「はい。考えてみるといつも通り過ぎるのを待ってたんですよね。だからそのときから気になってたんじゃないかなって思うんです」
「へえ……」
だとしたら、先に想われていたことになる。そうなると偶然だけでないものを感じてしまう自分は、意外と夢みがちなのかもしれない。
「……蒼一さん、ズルイ」
ほたるは髪が長い頃のクセで首元に手を持っていった。
「なんでだよ」
「そんな言い方されたらなんでも許したくなっちゃう……」
うつむいてしまうほたるに蒼一は思わずニヤけた。
「じゃあ、キスしよっか」
「そっ、それは……人がいないところでお願いします……」
「ははっ、正直でいいな」
蒼一は笑いながら心底ホッとしていた。これが素の彼女なのだ。もう、ひとりで何かに耐えるようなことはないと思いたい。
「いつから俺のことを好きだったの?」
会話が途切れたところで、蒼一がふと尋ねた。
「えっ? そうですね……」
そういえば自覚したのはつい最近だった。けれど、もっと前からその気持ちはあったように思う。
「たぶん、出逢う前からだと思います」
「何、運命的なこと?」
「ではないです」
「なんだよ。残念」
ほたるがはにかんで蒼一は肩を竦めた。
「私、通学中に蒼一さんを見かけてたんです」
「前にそう言ってたな」
「はい。考えてみるといつも通り過ぎるのを待ってたんですよね。だからそのときから気になってたんじゃないかなって思うんです」
「へえ……」
だとしたら、先に想われていたことになる。そうなると偶然だけでないものを感じてしまう自分は、意外と夢みがちなのかもしれない。