キスから始まる恋は甘くて苦い
ここ数日感じていた気だるさはすっかりなくなり、蒼一は軽い足取りで教室へ入った。席に着くと視線を感じて斜め後ろを振り返る。
「あっ……」
視線が合ったのは田中で、彼女は驚いたような声を上げてすぐに目を逸らした。
「田中」
それまで無視を決めていた蒼一だったけれど、黙っていられずつい反応してしまった。
「……何?」
「昨日、俺のカノジョが世話になったみたいだな?」
面倒くさそうに振り向く彼女を睨みつける。
「あいつやっぱりチクったんだね。大人しそうに見えて実は性格悪いね」
開き直られるのは想定の内。ただ聞き捨てならないことを言われて蒼一の怒りが瞬時に復活した。
「んなわけねえだろ。ほたるは見た目どおり天使のように純粋な子なんだよ」
けれど、あえて冗談に変えて心の落ち着きを図る。田中はあからさまに不快な表情を浮かべた。
「奪われた物は戻ってきたし。まあ、何事もなかったよな?」
「ああ、そう……見つかったんだ」
蒼一の圧に押されて田中は椅子に深く座り直した。
「あっ……」
視線が合ったのは田中で、彼女は驚いたような声を上げてすぐに目を逸らした。
「田中」
それまで無視を決めていた蒼一だったけれど、黙っていられずつい反応してしまった。
「……何?」
「昨日、俺のカノジョが世話になったみたいだな?」
面倒くさそうに振り向く彼女を睨みつける。
「あいつやっぱりチクったんだね。大人しそうに見えて実は性格悪いね」
開き直られるのは想定の内。ただ聞き捨てならないことを言われて蒼一の怒りが瞬時に復活した。
「んなわけねえだろ。ほたるは見た目どおり天使のように純粋な子なんだよ」
けれど、あえて冗談に変えて心の落ち着きを図る。田中はあからさまに不快な表情を浮かべた。
「奪われた物は戻ってきたし。まあ、何事もなかったよな?」
「ああ、そう……見つかったんだ」
蒼一の圧に押されて田中は椅子に深く座り直した。