キスから始まる恋は甘くて苦い
 今日は中間考査2日目。
 土日をはさみ、来週の月曜日は『数Ⅰで気が重い』と。そんな話をしていたら蒼一が勉強を見てくれるということになった。
 バイトはテスト休みをもらっているし、蒼一の方も試合前に気分転換をしたいからということで。

 このまま、先輩の家へ行って勉強会をすることに……

 両親は仕事で夜までいないと言っていたし、先輩はひとりっ子らしい。

 ということは、ふたりきり。
 
 緊張は否めないけれど、ふたりでいることは慣れてきたしむしろ嬉しい。

 先輩も嫌だったら誘わないだろうし。

 最近、蒼一が自分のことをどう思っているのかが気になって仕方がない。こんなに一緒にいるのに、それだけがわからなくて胸の辺りがモヤモヤしてしまう。

「もうすぐだから」

 いつもの分かれ道の十字路を曲がらず、まっすぐ進んでさらに約30分。

「私を送ってくれたあと、こんなに歩いてるんですね」

 ほたるは申し訳なさそうに眉をひそめた。

「大したことねえよ。気にすんな」

 実際、蒼一にとって歩くことは苦でもなんでもなかった。それよりも遠慮されて会える時間が少なくなる方が苦痛だ。
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