銀河の雫
「いえ、あの……お優しいんですね。でも、お気遣いなく」

俺は首を横に振った。

「あの……これが言いたかったんですけど、無理して嫌われようとしなくても大丈夫ですから」

すべて察しているという風に、彼女は笑ってみせた。

「いや……そんな……」

違う。これはお見合い相手に対する、単なる気遣いじゃない。

きみが発する、一言、一言に、心が共鳴したんだ。

これは、俺の本当の気持ちだ。

きみをもっと知りたい。

もう独りで泣かなくていい。

心の底から笑って欲しい。

本当の幸せを体中で感じて欲しい。



……けど、見合いの席なのに、ひどい身なりの俺……

何も自分の考えを伝えることができないばかりか、一方的にこんなつらいことまで、喋らせてしまっている。

不誠実なのは俺。

彼女は一生懸命、自分の気持ちを正直に俺にぶつけてくる。

過去の失敗も、未来を信じて幸せになりたいと願った結果なんだ。

その姿は、とても強くてたくましいものに思えた。

それなのに、こんな態度では、いい加減な人間と思われて当然だ。

というか、少し前までは彼女の言う通り、適当に終わらせてしまえばいいと思っていたのだ。

今の気持ち、どうやったら伝えられるんだ。

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