銀河の雫
……あぁ、そうか。

もしかして座学研修の間に休憩室や廊下ですれ違っていたのかな。



「……それと、七課の桧山課長は、引継ぎが遅れていて、着任が一週間後の予定です。それまでは、私が兼務して七課の決裁を行います」

へぇ、七課の課長が……

……七課?


すぐそばの課長席に目を向ける。

確かに空席のままだ。


それって、どういうこと?

……しばらくは所長が直属の上司!?


『パワハラ・モラハラで次々に派遣が辞めてくんだよね』


あ~やばい、どうしよう。

私、運なさすぎなんですけど。


八課の薫さんに視線を移す。

私に向かってしきりに口を動かし、なにかゼスチャーをしている。

そうだよ、薫さん。

あの噂してたパワハラ・モラハラ男が所長兼、私の担当課長だよ。

私はうなずいてみせた。


視線を戻すと、所長は一瞬、こちらに目を向けた。

眉間にしわを寄せて、私を睨みつけた!?

恐怖で目を逸らす。

金縛りにでも遭ったように、身体が硬直した。




……なに?

嫌な予感しかしない。

もう一度、恐る恐る所長に視線を戻す。

変わらず淡々とした表情で、話し続けているだけだった。

目の錯覚……?
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