銀河の雫
「これ、今日取り組んでもらう案件ね」
「はい」
ファイルを受け取りながら周りを見回す。
他の人たちは、ずっしりと束になった案件ファイルを配布されている。
「とりあえず一件、基本的なもので」
「……分かりました」
どれくらいの時間が経ったのだろう。
――キーンコーンカーン
鐘の音がフロア中に流れた。
あぁ、これは、いつもの……午後三時を告げる合図。
ラジオ体操の時間だ。
条件反射的に立ち上がった。
いつものように、カチャカチャっと、モニターのロックをかける。
この集中してるときに、めんどいなぁ。
……ん?
なんだか様子がおかしい。
ラジオ体操の曲も始まらない。
はっとして周りを見渡す。
みんなパソコンに向かったり、電話で話している。
「……月浦さんどうしました?」
右隣の席の職員の斎藤さんが、いぶかしげな顔で私を見上げていた。
我に返り、向かいの席に視線を移す。
高橋さんも不思議そうに私を見つめた。
……そうだよ。
ここは新しい派遣先。
ラジオ体操の時間なんかあるはずもない。
「あっ……いいえ、なんでもありません」
着席してうつむいた。
顔から火が出るというのはこういうことか。
ちらっと視線を所長に向ける。
全く眼中にないという感じで、資料を見ながらパソコンに向かっていた。
壁に掛かった時計を見ると、針は午後五時を指していた。
ラジオ体操の時間でもないし。
なんならもう終業時間だし。
……やばい。
両手で頭を抱えた。
一日中取り組んでるのに、まだ一件目の案件すら終わっていない。
これを皆、ごっそりと渡されていた、あの件数をこなしてるの?
嘘でしょう?
『とりあえず一件、基本的なもので』
他の人がやってるのは、もっとイレギュラーな案件ってこと?
……やばい、ついていける気がしない。
『お疲れさまでした、お先に失礼します』
遠くから声が聞こえてきた。
「はい」
ファイルを受け取りながら周りを見回す。
他の人たちは、ずっしりと束になった案件ファイルを配布されている。
「とりあえず一件、基本的なもので」
「……分かりました」
どれくらいの時間が経ったのだろう。
――キーンコーンカーン
鐘の音がフロア中に流れた。
あぁ、これは、いつもの……午後三時を告げる合図。
ラジオ体操の時間だ。
条件反射的に立ち上がった。
いつものように、カチャカチャっと、モニターのロックをかける。
この集中してるときに、めんどいなぁ。
……ん?
なんだか様子がおかしい。
ラジオ体操の曲も始まらない。
はっとして周りを見渡す。
みんなパソコンに向かったり、電話で話している。
「……月浦さんどうしました?」
右隣の席の職員の斎藤さんが、いぶかしげな顔で私を見上げていた。
我に返り、向かいの席に視線を移す。
高橋さんも不思議そうに私を見つめた。
……そうだよ。
ここは新しい派遣先。
ラジオ体操の時間なんかあるはずもない。
「あっ……いいえ、なんでもありません」
着席してうつむいた。
顔から火が出るというのはこういうことか。
ちらっと視線を所長に向ける。
全く眼中にないという感じで、資料を見ながらパソコンに向かっていた。
壁に掛かった時計を見ると、針は午後五時を指していた。
ラジオ体操の時間でもないし。
なんならもう終業時間だし。
……やばい。
両手で頭を抱えた。
一日中取り組んでるのに、まだ一件目の案件すら終わっていない。
これを皆、ごっそりと渡されていた、あの件数をこなしてるの?
嘘でしょう?
『とりあえず一件、基本的なもので』
他の人がやってるのは、もっとイレギュラーな案件ってこと?
……やばい、ついていける気がしない。
『お疲れさまでした、お先に失礼します』
遠くから声が聞こえてきた。