銀河の雫
背中に汗が流れた。
『上にはペコペコして、要領良く立ち回って出世? 立場の弱い派遣には八つ当たり?』
……後ろに座ってた!?
『そんなクズ野郎、絶対にチビでデブでハゲで、超絶性格悪いに決まってる!』
やばい……
単なる誹謗中傷じゃん。
しかも、相手は派遣先のトップだよ!?
これってクビ案件じゃない!?
いや、聞こえてなかったとか……
そんな都合の良いことあるわけないか。
地下鉄の扉が開き、人が吐き出されていく。
それを横目で見ながら、私はうつむき、頭を抱えた。
仕事もろくにできないくせに上司の悪口なんて最悪過ぎる。
……性格悪いのはどっちだよ。
できるなら、初日にタイムリープしてやり直したい。
それが無理なら、何か理由をつけて辞めてしまいたい。
けど、自分から簡単に辞めるなんて、できるわけがない。
それにしても、どうして周りのことも気にせずに、あんな大きな声で噂話なんかしちゃったのだろう。