銀河の雫
「進み具合はどう?」
「はい、稟議書の作成がまだ二件残っていて、メール送信については初めてで……」
「ん、分かった。まずはメール送信について教えるよ」
「この後はどうしたらいいと思いますか」
「これは添付ファイルをつけて、メールをします」
「正解です」
ほほえむと、同じように、ほほえみ返してくれる。
「では、メールを送るときの注意事項は?」
「個人情報なので、必ず職員さんに確認してもらってから送信します」
「その通りです。派遣社員同士での確認もNGです」
「はい。個人情報は漏洩してしまうと大問題になるんですよね」
「その通りです。じゃあメールを送る準備をしてください」
「はい、確認をお願いします」
「……はい、OKです。送信してください」
「はい(カチャ)」
ふぅとため息をつきながら、顔を見合わせる。
お互い、自然と笑顔になる。
「あとは稟議書が二件分か」
「いつもすみません……所長」
「構わないよ、私もまだ残務があるから」
軽く頭を下げる。
「下でコーヒー買ってくるけど、月浦さんは?」
スーツのジャケットを羽織り、立ち止まると、声をかけてくれた。
「私は大丈夫です……お気遣いありがとうございます」
「はい、これ」
急に声がしてビクッとする。