世界で一番大切な親友へ
いつもの改札前にいけば、そこにはもう、首を少し傾げて「美優、遅いよ」と笑う乃愛はいないのだ


電車に乗った美優が降りたのは、学校の最寄り駅ではなかった。


気がつくと、乃愛が入院している大学病院の、あの長い廊下を歩いていた


「美優……ちゃん? どうしたの、学校は……?」


病室の前で、ちょうど荷物の整理をしていた乃愛の母親が、驚いたように美優を見つめた


美優はカバンをぎゅっと握りしめ、深く頭を下げた。


「おばさん、ごめんなさい。私、今日、学校サボりました」


「え……?」


「学校になんて、行ってられないです。乃愛がこんなに苦しんでるのに、私だけ普通の顔して授業を受けるなんて、絶対に無理です。……お願いです。私を、乃愛のそばにいさせてください。乃愛の残された時間、全部私にください!」


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