世界で一番大切な親友へ
夕暮れのワルツ
五日目の午後、それまで病室の窓を叩いていた雨はすっかり上がり、雲の隙間から信じられないほど鮮やかな夕日が顔を出した
空は燃えるようなオレンジ色から、地平線に向かって深い紫へと溶けていくグラデーションを描いている。
部屋の照明を消した薄暗い病室の中が、その圧倒的な茜色の光で、隅々まで赤く染め上げられていた
「……きれい」
乃愛がベッドの背もたれに体を預けたまま、うっとりとした声を漏らした
その顔は夕日に照らされて、まるで生き生きとした血色が戻ったかのように赤く輝いて見える