世界で一番大切な親友へ
美優はカバンを肩にかけ、後ろ髪を引かれる思いで病室のドアへと向かう。


ノブに手をかけた瞬間、もう一度だけ振り返った


薄暗い部屋の中、モニターの淡い緑色の光に照らされた乃愛の横顔は、言葉にできないほど美しく、そしてどこまでも儚かった。


「また明日ね、乃愛」


美優は心の中で何度もその言葉を繰り返しながら、静かにドアを閉めた


廊下に出た瞬間、堪えていた涙が一気に頬を伝って流れ落ちたけれど、美優はそれをブレザーの袖で乱暴に拭い、前を向いて歩き出した


明日もまた、大好きな親友に笑顔を届けるために


二人の「最後の夜」が、静かに更けていった。





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