魔法がなくても
勉強を頑張って上位を取ればポイントも増えお小遣いも増える。
服や道具といった欲しいものを買える量も幅も広がるということ。
お母さんたちからこちらには何も送れないから、学園でのお小遣い制度が作られている。
逆に頑張らなければお小遣いは少ない。
だから勉強は欲しいものを買うためのモチベーションにもつながっているというわけだ。
でも、どこでバイトを?
「実は……あの文房具屋さん?のおーさんという方に声をかけられて、相談していたらお小遣い稼ぎにバイトでもするか?って言われて」
「なるほど……おーさんが」
おーさんの名前が出た時点ですごく納得がいく。
お小遣いが足りないという子たちがたまにおーさんのもとでバイトをするから。
「大したこと俺は出来てないし、ずっと無一文で生活させてもらうのもって相談した結果……ありがたい話だったからバイトさせてもらうことにしたんだ。それでまずはこれを」
私に差し出したのは蝶のバレッタだった。
日頃のお礼です、と。