一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】
後ろにがばっと振り返り、ギル様に私のこの幸せな気持ちが伝われ!と、弾けた笑顔を見せる。
「ねぇギル様!なんだかすっごく幸せだと思いませんかっ?!私は今世界で一番幸せかもしれませんねっ!うふふっ!」
夜の船で気持ちのいい夜風が私のピンクの髪をふわふわと揺らす。
私を見つめるギル様は、青い瞳を丸くさせたあとに、手で顔を覆ってしまった。
だけれど、口元は隠せてなくて緩んでいるのが丸わかりだ。
その様子を見つめていると、チラリと手の隙間から私を見るギル様と目が合う。花火の光で、いつもより輝く青い瞳が私を見つめる。
「ふっ……本当にお前には敵わないな……。リリィの言う通り俺も今世界で一番幸せ者だろうな」
二人で夜空に打ち上がる花火を見ながら微笑み合う。
私達も周りから見たら幸せな恋人同士に見えてるんだろうか?そうだと嬉しいな。
船旅の最後の夜は、最高の思い出になった。
───明日は、ついに隣国メルティアーナに到着だ。