一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】
「そこら辺に座って大人しく待っていろよ?なにか飲み物でも買ってくる」
ギル様はベンチを指さすと、また出店のあるエリアにさっと戻っていってしまった。
ギル様を見送りベンチに座ると、改めて買ってもらった食べ物たちを食べながら街の様子を見ていると、綺麗な雑貨屋のお店たちが並ぶ通りの方がなにやら騒がしい。
その騒がしさに耳を傾けてみると
「きゃあ〜っ!!盗っ人よ!!!」
いかにも、柄の悪そうなおじさんが何かを抱えて走り出すのが見える。
ガヤガヤと騒がしくなる街中。
「前世と同じで、どの世の中にもこーゆー悪い人ってやっぱりいるんだぁ〜……もぐもぐ」
騒がしい街中を、食べ物を頬張りながらその光景を見ていた、その時……
……そのおじさんの後ろに、何も無いところからすっと人影が現れる。