一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】
すると、何かを思いついたかのように指先で掴んでいた指輪のチョコレートを手のひらの上にのせると、またもや不思議なことが起きる。
私のあげたチョコレートが魔法使いさんの手のひらの上で、ふわっと浮き上がると綺麗な光を纏った。
「す、すごい!!!なにをしたの?!」
「このチョコレートの時を止めただけだ。これでもう溶けねぇよ」
時を止めただけってなに?!?!
普通の人はそんなことできないんですけど?!
魔法って本当に本当にすごい!!
ものすごく驚いていると、魔法使いさんは人差し指にその指輪のチョコレートをはめた。
「えぇ?!チョコの指輪?!僕も欲しい!!」
「は?友達の証なんだろ?返さねぇーよ」
魔法使いさんはそう言って、今日初めて笑った。
意地悪そうに笑うその顔は、ぶっきらぼうな顔よりずっといい。
この人綺麗な顔してるんだから、もっと笑えばいいのにもったいないなぁ〜。
なんて思いながら、私は自分のお菓子にも素敵な魔法をかけて欲しくて魔法使いさんに詰め寄る。