一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】
「ねぇねぇ!!残りのチョコたちにも魔法をかけて!おねがいっ!宝物にするからっ!」
「は?んなだりぃことしねぇよ」
「ケチ〜!!!」
そんなやり取りをしていると、ギル様の声が後ろの方から聞こえてきた。
「リオのやつ……どこいった?」
その声に振り返ると、ギル様がキョロキョロと私が座っていたベンチの近くを探している様子だった。
「ギル様ぁ〜!!!!」
ギル様に声を掛けて、大きく手を振ると、私に気づいてこちらに向かってくるギル様。
私は、自分の身に起きた不思議な魔法の体験と、魔法使いの彼を紹介したくてギル様が来るのをワクワクしながら待っていた。
ふふふっ!きっと魔法使いさんを見たら、ギル様も驚くに決まってる〜!!
だけれど、魔法使いさんに話しかけようと後ろを振り返るとそこにはもう魔法使いさんはいなくて……、雑貨屋のある通りが広がっているだけだった。
「……あれ……魔法使いさん……?」