一緒にいたくて男装執事になったのに~嫉妬と溺愛とまりません~【隣国編】
私の元にたどり着いたギル様が、不思議そうな顔で私を見つめる。
「こんなところで何をしていたんだ?何か欲しいものでもあったのか?」
「ギル様!魔法使いさんに出会ったんですけど……いなくなっちゃったみたい……」
そんな私の言葉に、更に不思議な顔をするギル様は買ってきてくれた飲み物を手渡してくれた。
私はそれを受け取りながら再び、雑貨屋の並ぶ通りを見渡すけれど、やっぱり魔法使いさんらしい人はどこにもいなかった。
せっかくお友達になれたと思ったのに……。
「何を言ってるんだ?それより飲み物を飲みながらでいいから少し移動していいか?」
「え?もう時間ですか?」
「別に焦らなくていいのだが、そろそろ馬車を探して王城に向かう。迷子になるなよ?」
私を相変わらず心配そうに見つめるギル様は、私の頭をぽんっと撫でると「行くぞ」と、私の前を歩き出した。
私も返事をすると飲み物を飲みながら、ギル様の後に続いた。