シークレット―世界は守れますが、恋の仕方はわかりません―

4.まだ起きていないこと

 翌朝。

 目を覚ました直充は。

 最初に。

 机の上を見た。

「…………」

 木箱。

 昨夜と。

 同じ場所にある。

 当たり前だ。

 誰かが動かすはずもない。

 直充はベッドから起き上がった。

 昨日。

 旧棟の古い資料室で見つけた。

 金色の懐中時計。

 今日。

 大学の事務室へ持っていく。

 それで終わり。

「…………」

 そう思いながら。

 直充は木箱を鞄へ入れた。
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