転生悪役令嬢が名探偵ですわ!?
14話 悪役令嬢、素晴らしい弟ですわ!?
生徒会室。
そこにいたのはセドリックだった。
リリアの弟。
そして学園の生徒会長。
「アリア嬢」
「セドリック殿。少しお伺いしたいことがありますの」
「姉さんのこと?」
「ええ」
セドリックは静かに頷いた。
「何でも聞いて」
「事件の前、リリアさんの様子はどうでした?」
その質問に。
セドリックの表情が僅かに曇った。
「……怯えていた」
「やはり」
「何か気づいていたんだと思う」
「何に?」
「誰かに見られている、と」
アリアは息を呑んだ。
「具体的には?」
セドリックは少し考えた。
「廊下を歩いている時。
図書室にいる時。
中庭にいる時。
何度も視線を感じると言っていた」
「姿は見た?」
「見ていない」
「声は?」
「聞いていない」
「つまり、誰かに監視されていると思っていたけれど、正体は分からなかった?」
「そういうことだ」
そう言うとセドリックは目を伏せた。
「姉さんに、しばらく学園を休めと言ったんだ」
「なぜ?」
「怖かったんだ」
「......」
「姉さんが殺されるんじゃないかと思っていた」
アリアは黙った。
セドリックの手が、わずかに震えている。
「でも、姉さんは聞かなかった」
「何と?」
「『逃げたくない』って」
「…………」
セドリックは拳を握る。
「それが最後の会話になった」
アリアは何も言えなかった。
少なくとも。
彼がリリアを憎んでいたようには見えない。
むしろ。
誰よりも心配していた。
「事件当日の十時頃、セドリック殿は?」
「生徒会室にいた」
「ずっと?」
「ああ」
「証人は?」
「生徒会のメンバーが数人いる」
ちょうどその時。
「会長ならずっといましたよ」
背後から生徒が顔を出した。
「十時頃は会議してましたし」
「その通りです」
別の生徒も頷く。
「会長が席を外したのは昼休みです」
「…………」
これなら疑う余地はない。
「ありがとうございます」
アリアは立ち上がった。
「姉さんを、頼む」
セドリックが言った。
「え?」
「犯人を見つけてほしい」
アリアは一瞬だけ目を見開く。
「……必ず」
そう答えた。
そこにいたのはセドリックだった。
リリアの弟。
そして学園の生徒会長。
「アリア嬢」
「セドリック殿。少しお伺いしたいことがありますの」
「姉さんのこと?」
「ええ」
セドリックは静かに頷いた。
「何でも聞いて」
「事件の前、リリアさんの様子はどうでした?」
その質問に。
セドリックの表情が僅かに曇った。
「……怯えていた」
「やはり」
「何か気づいていたんだと思う」
「何に?」
「誰かに見られている、と」
アリアは息を呑んだ。
「具体的には?」
セドリックは少し考えた。
「廊下を歩いている時。
図書室にいる時。
中庭にいる時。
何度も視線を感じると言っていた」
「姿は見た?」
「見ていない」
「声は?」
「聞いていない」
「つまり、誰かに監視されていると思っていたけれど、正体は分からなかった?」
「そういうことだ」
そう言うとセドリックは目を伏せた。
「姉さんに、しばらく学園を休めと言ったんだ」
「なぜ?」
「怖かったんだ」
「......」
「姉さんが殺されるんじゃないかと思っていた」
アリアは黙った。
セドリックの手が、わずかに震えている。
「でも、姉さんは聞かなかった」
「何と?」
「『逃げたくない』って」
「…………」
セドリックは拳を握る。
「それが最後の会話になった」
アリアは何も言えなかった。
少なくとも。
彼がリリアを憎んでいたようには見えない。
むしろ。
誰よりも心配していた。
「事件当日の十時頃、セドリック殿は?」
「生徒会室にいた」
「ずっと?」
「ああ」
「証人は?」
「生徒会のメンバーが数人いる」
ちょうどその時。
「会長ならずっといましたよ」
背後から生徒が顔を出した。
「十時頃は会議してましたし」
「その通りです」
別の生徒も頷く。
「会長が席を外したのは昼休みです」
「…………」
これなら疑う余地はない。
「ありがとうございます」
アリアは立ち上がった。
「姉さんを、頼む」
セドリックが言った。
「え?」
「犯人を見つけてほしい」
アリアは一瞬だけ目を見開く。
「……必ず」
そう答えた。