転生悪役令嬢が名探偵ですわ!?
15話 悪役令嬢、真相に近付いておりますわ!?
生徒会室を出ると。
「どうだった?」
廊下で待っていたカイルが尋ねた。
「リリアさんは、事件前から誰かに監視されていたようですわ」
「……そうなんだ」
カイルは難しい顔をした。
「それなら、犯人は事件の直前に突然現れた人物じゃないかもしれないね」
「ええ」
「ずっとリリアを見ていた人物」
その言葉に。
アリアは足を止めた。
「……そうですわ」
「どうしたの?」
「犯人は、リリアさんの行動をかなり詳しく知っていた」
「うん」
「だから、彼女を旧図書塔へ呼び出すことができた」
⸻
◆
再び旧図書塔。
アリアは事件現場の扉を前にしていた。
「鍵は内側からかかっていた」
「そう」
カイルも横で確認する。
「窓は?」
「開いていた形跡なし」
アリアは扉の隙間を覗き込む。
そして。
「…………」
扉の金具。
鍵穴。
床。
以前見つかった、ほんの小さな傷。
「これですわ」
「何か分かった?」
「まだ仮説ですけれど」
アリアは指先で床の傷をなぞる。
「細い糸のようなものを使った」
「糸?」
「ええ」
鍵に細い糸を結びつける。
犯人は部屋から出る。
そして外から糸を引く。
鍵が回る。
最後に糸だけを回収する。
「だから犯人は、鍵を持ち出す必要がなかった」
「なるほど」
「問題は――」
アリアは顔を上げる。
「誰がこんな仕掛けを知っていたのか」
「…………」
特殊なインク。
皇太子の部屋。
リリアへの監視。
旧図書塔。
密室。
そして。
犯人は、これら全てを繋げられる人物。
「…………」
少しずつ。
少しずつ。
何かが形になっていく。
「もう少しですわ」
――そう。
もうすぐ。
全てが繋がる。
そんな確信が。
胸の奥に生まれていた。
「どうだった?」
廊下で待っていたカイルが尋ねた。
「リリアさんは、事件前から誰かに監視されていたようですわ」
「……そうなんだ」
カイルは難しい顔をした。
「それなら、犯人は事件の直前に突然現れた人物じゃないかもしれないね」
「ええ」
「ずっとリリアを見ていた人物」
その言葉に。
アリアは足を止めた。
「……そうですわ」
「どうしたの?」
「犯人は、リリアさんの行動をかなり詳しく知っていた」
「うん」
「だから、彼女を旧図書塔へ呼び出すことができた」
⸻
◆
再び旧図書塔。
アリアは事件現場の扉を前にしていた。
「鍵は内側からかかっていた」
「そう」
カイルも横で確認する。
「窓は?」
「開いていた形跡なし」
アリアは扉の隙間を覗き込む。
そして。
「…………」
扉の金具。
鍵穴。
床。
以前見つかった、ほんの小さな傷。
「これですわ」
「何か分かった?」
「まだ仮説ですけれど」
アリアは指先で床の傷をなぞる。
「細い糸のようなものを使った」
「糸?」
「ええ」
鍵に細い糸を結びつける。
犯人は部屋から出る。
そして外から糸を引く。
鍵が回る。
最後に糸だけを回収する。
「だから犯人は、鍵を持ち出す必要がなかった」
「なるほど」
「問題は――」
アリアは顔を上げる。
「誰がこんな仕掛けを知っていたのか」
「…………」
特殊なインク。
皇太子の部屋。
リリアへの監視。
旧図書塔。
密室。
そして。
犯人は、これら全てを繋げられる人物。
「…………」
少しずつ。
少しずつ。
何かが形になっていく。
「もう少しですわ」
――そう。
もうすぐ。
全てが繋がる。
そんな確信が。
胸の奥に生まれていた。