転生悪役令嬢が名探偵ですわ!?
16話 悪役令嬢、夜更かししちゃいますわ!?
――その夜。
アリアは自室のベットの上で考えていた。
リリアの遺体が発見された旧図書塔。
被害者の部屋から見つかった紙。
特殊なインク。
密室。
そして――。
リリアが事件前に漏らしていた言葉。
――誰かに見られている気がする。
「…………」
アリアは腕を組んだ。
「一度、全部ばらして考えましょう」
探偵の基本と、なにかのドラマでやっていた。
「まず、皇太子殿下」
殿下の特殊なインクが使われていた
だが。
「...筆跡は殿下のものではない」
そして皇太子本人にはアリバイがある。
事件当日の九時頃、リリアと会っていた。
その後、九時二十分頃には王宮へ戻り、それ以降は複数の侍従と共にいた。
殺害推定時刻は十時頃。
「殿下は犯人ではありませんわ」
次に。
「セドリック殿」
リリアの弟。
姉が誰かに見られていると怯えていたことを知っていた。
事件当日は生徒会室にいた。
生徒会のメンバー数人が証言している。
「セドリック殿も違う」
ならば。
「...密室」
鍵は生徒には入手できない
それでも扉は内側から施錠されていた。
だが。
「細い糸」
犯人は鍵に糸を結び、部屋を出たあと外から糸を引いた。
鍵が回る。
そして糸だけを回収する。
「これで密室は作れる」
アリアはそこまで呟いて。
ふと、顔を上げた。
「...殿下のインク」
アリアは目を細めた。
「犯人は、皇太子殿下の部屋に侵入して、この紙を書いた」
そして。
リリアの部屋へ置いた。
「…………」
そこで。
アリアの目が見開かれた。
「待って」
アリアは勢いよく立ち上がった。
「皇太子の部屋に侵入」
紙を書く。
「リリアさんの部屋にも侵入」
紙を置く。
「さらに事件現場にも侵入」
「…………」
アリアは両手を頭に当てた。
「どんだけ侵入してますの!?」
静かな部屋に叫び声が響いた。
「不法侵入のプロですの!?」
しかし。
冗談を言っている場合ではない。
「...はぁ」
アリアはゆっくり考える。
「犯人は事件現場以外に二箇所入れる人物」
一つ。
皇太子の部屋。
二つ。
リリアの部屋。
「そんなことができる人間……」
さらに。
「リリアさんを日頃から監視できる人物」
アリアは目を閉じる。
その瞬間。
ひとりの人物が脳裏に浮かんだ。
「…………」
アリアは首を振る。
「いや」
まさか。
そんなはずはない。
だって。
彼はずっと。
自分に協力してくれていた。
「…………」
だが。
考えれば考えるほど。
辻褄が合ってしまう。
犯人は彼女の行動を把握していた。
皇太子の部屋に入れる。
リリアの部屋にも入れる。
親しい人間。
そして。
どうしてか入手した私のハンカチを
事件現場に置いた。
「…………」
アリアは自室のベットの上で考えていた。
リリアの遺体が発見された旧図書塔。
被害者の部屋から見つかった紙。
特殊なインク。
密室。
そして――。
リリアが事件前に漏らしていた言葉。
――誰かに見られている気がする。
「…………」
アリアは腕を組んだ。
「一度、全部ばらして考えましょう」
探偵の基本と、なにかのドラマでやっていた。
「まず、皇太子殿下」
殿下の特殊なインクが使われていた
だが。
「...筆跡は殿下のものではない」
そして皇太子本人にはアリバイがある。
事件当日の九時頃、リリアと会っていた。
その後、九時二十分頃には王宮へ戻り、それ以降は複数の侍従と共にいた。
殺害推定時刻は十時頃。
「殿下は犯人ではありませんわ」
次に。
「セドリック殿」
リリアの弟。
姉が誰かに見られていると怯えていたことを知っていた。
事件当日は生徒会室にいた。
生徒会のメンバー数人が証言している。
「セドリック殿も違う」
ならば。
「...密室」
鍵は生徒には入手できない
それでも扉は内側から施錠されていた。
だが。
「細い糸」
犯人は鍵に糸を結び、部屋を出たあと外から糸を引いた。
鍵が回る。
そして糸だけを回収する。
「これで密室は作れる」
アリアはそこまで呟いて。
ふと、顔を上げた。
「...殿下のインク」
アリアは目を細めた。
「犯人は、皇太子殿下の部屋に侵入して、この紙を書いた」
そして。
リリアの部屋へ置いた。
「…………」
そこで。
アリアの目が見開かれた。
「待って」
アリアは勢いよく立ち上がった。
「皇太子の部屋に侵入」
紙を書く。
「リリアさんの部屋にも侵入」
紙を置く。
「さらに事件現場にも侵入」
「…………」
アリアは両手を頭に当てた。
「どんだけ侵入してますの!?」
静かな部屋に叫び声が響いた。
「不法侵入のプロですの!?」
しかし。
冗談を言っている場合ではない。
「...はぁ」
アリアはゆっくり考える。
「犯人は事件現場以外に二箇所入れる人物」
一つ。
皇太子の部屋。
二つ。
リリアの部屋。
「そんなことができる人間……」
さらに。
「リリアさんを日頃から監視できる人物」
アリアは目を閉じる。
その瞬間。
ひとりの人物が脳裏に浮かんだ。
「…………」
アリアは首を振る。
「いや」
まさか。
そんなはずはない。
だって。
彼はずっと。
自分に協力してくれていた。
「…………」
だが。
考えれば考えるほど。
辻褄が合ってしまう。
犯人は彼女の行動を把握していた。
皇太子の部屋に入れる。
リリアの部屋にも入れる。
親しい人間。
そして。
どうしてか入手した私のハンカチを
事件現場に置いた。
「…………」