転生悪役令嬢が名探偵ですわ!?

17話 悪役令嬢、全てわかりましたわ!?

 ――翌朝

 旧図書塔。

 朝日が、古びた窓から差し込んでいる。

 アリアは窓辺に立っていた。

 外を見つめたまま、じっと誰かを待っている。

「…………」

 ここへ来ることは分かっている。

 犯人は必ず来る。

 自分が「最後の証拠を見つけた」と聞けば。

 ――必ず。

 カチャ。

「…………!」

 扉の鍵が回った。

 アリアはゆっくり振り返る。

 古びた扉が、軋みながら開いていく。

 廊下から差し込む光。

 その向こうに立っていたのは――

「…………」

 見慣れた顔。

「カイル……」

 カイルは何も言わず、部屋へ入ってくる。

 そして静かに扉を閉めた。

 カチャリ。

 鍵がかかる音が、やけに大きく響いた。

「どうしてここに?」

 カイルが尋ねる。

探したんだよ。と

 いつもの穏やかな声。

 いつもの優しい笑顔。

 けれど。

 アリアはもう、その笑顔を信じていなかった。

 一歩。

 カイルが近づく。

「何か見つけたの?」

「ええ」

 アリアは答えた。

「最後の証拠を」

 カイルの足が止まった。

「……そう」

 ほんの一瞬。

 その瞳から、笑みが消えた。

 アリアはそれを見逃さなかった。

「では――」

 アリアは静かに言う。

「答え合わせをいたしましょうか」
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