先輩の愛に溺れる。
ルシアンは眉を寄せたまま、セレナの指先をそっと包む。

「ここも」

次に手の甲へ軽く口づける。

「ここも、俺のほうが先だ」

「る、ルシアン先輩……!」

「妬いてるって言ったら、困るか」

あまりにまっすぐ言われて、胸がきゅっとなる。

セレナは恥ずかしさをこらえながら、小さく首を振った。

「困らないです」

「……ほんとに?」

「だって、私が好きなのは先輩だけです」

言った瞬間、自分で言った言葉に顔が熱くなる。
けれどルシアンは一瞬目を見開いて、それからひどく甘く笑った。

「今の、反則」

「え?」

「そんな顔でそんなこと言われたら、離せなくなる」
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