先輩の愛に溺れる。
けれど、それはルシアンも同じだったらしい。

彼はセレナを見るなり、ぴたりと動きを止めた。

「先輩……?」

「その格好で他のやつの前に出るの、やめてほしい」

「え?」

ルシアンは眉を寄せて、セレナの頬にそっと触れた。

「可愛すぎる」

セレナの顔が一気に赤くなる。

「そ、そんなこと……」

「ある。今すぐ隠したいくらいある」

真顔で言うから、余計に恥ずかしい。
けれどルシアンは満足そうに目を細めると、そのまま手を差し出した。

「行こう。今日は絶対、俺のそばから離れるな」
< 8 / 35 >

この作品をシェア

pagetop