一夜限りの恋だったはずなのに、最強総長は息子ごと私を離してくれない。
「……強くなってね」
夏樹の小さな手を握る。
「でも、優しい人にもなってね」
返事の代わりに、夏樹の指が私の指をきゅっと握った。
「……っ」
胸が、じんと熱くなる。
「ふふ。分かったの?」
もちろん、偶然だ。
そんなことは分かっている。
それでも――。
「ママはね、夏樹が大好きだよ」
私は小さな額に、そっと唇を寄せた。
「ずっと一緒にいようね」