一夜限りの恋だったはずなのに、最強総長は息子ごと私を離してくれない。
第一章
小さな君と、ふたりの生活
「……ん……」
腕の中で、小さな身体がもぞりと動いた。
「……夏樹?」
声をかけると、眠っていた男の子が小さく眉を寄せる。
「ふぇ……」
「起きたの?」
まだ目もちゃんと開かない。
小さな手をぎゅっと握ったり、開いたりしている。
「お腹空いたのかな?」
「……ふぇ……ふぇぇ……」
「ああ、やっぱりそうだね」
私は慌てて夏樹を抱き直した。
「大丈夫、大丈夫。ママここにいるよ」
言葉なんて、まだ分からない。