一夜限りの恋だったはずなのに、最強総長は息子ごと私を離してくれない。


「……ん……」



腕の中で、小さな身体がもぞりと動いた。



「……夏樹?」



声をかけると、眠っていた男の子が小さく眉を寄せる。



「ふぇ……」



「起きたの?」



まだ目もちゃんと開かない。





小さな手を、ぎゅっと握っては開いている。






「お腹空いたのかな?」





「……ふぇ……ふぇぇ……」



「ああ、やっぱりそうだね」



私は慌てて夏樹を抱き直した。






「大丈夫、大丈夫。ママここにいるよ」






まだ言葉なんて分からない。




それでも、私は何度でも話しかけた。

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