マッチングアプリの待ち合わせ相手がまさかの営業部エース御曹司で思わずバックレたら、見合いを断るための偽装恋人を頼まれてしまいました

***

あれから一か月が経過した。
彼とのやりとりは続いており、マッチングアプリにはあまりログインしなくなった。
というのも――。

『無視すんな!』
『おーい』
『お前、絶対ブスだろw』

来たメッセージにはなるべく返そうとしていたけど、返事が追いつかず、催促や暴言が来る
そこには心無い言葉を書く人もいて、マッチングアプリを開くのも億劫になっていた。
そんな中、彼とやりとりを始めて二週間ほど経った頃。

『もし、RUIさんがよろしければメッセージアプリに移行しても良いですか?』

彼からそう連絡が来たのだ。

「男の人は有料だからね。couplesって」

そう結衣が言っていたことを思い出して、ハッとしてメッセージを送信した。

『そうですよね。男性は有料ですもんね。気が付かなくてすみません』

そう返せば、すぐに既読がついて返事が来た。

『いえ、そういうつもりではなくて。このアプリ、たまに通知が来ないことがあって。RUIさんともっとお話ししたいと思ったからです』

文章だけなのに、そんなことを言われるときゅんと胸が高鳴った。
そして、その日のうちにメッセージアプリのアカウントを交換し、それからはそちらでやり取りをするようになった。
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