マッチングアプリの待ち合わせ相手がまさかの営業部エース御曹司で思わずバックレたら、見合いを断るための偽装恋人を頼まれてしまいました
『初花、何考えてんの……!?』
土曜日の夜、初めてのデートが終わって家で寛いでいるであろう時間を察して結衣からメッセージがあった。
けれど、私は自分がした最低な行為を包み隠さず話したら結衣にもドン引きされてしまった。
そして、すぐに電話がかかってきた。
「も、もしも」
「ちょっと結衣! アンタ、何やってんの! バックれたって!」
電話先の結衣が声を張り上げる。
思わずスマホを耳から遠くに腕を伸ばした。
「そ、その……」
「言い訳はきかない! そんなのとしたらブロックされてるだろうけど……一応、ちゃんと謝っておきな? もし、次そういうことがあったら、ちゃんと会って言いなさいよ?」
結衣の言うことはもっともである。
その後、何度も鷹岡さんとのトーク画面を開いた。
『この間はごめんなさい。実は、SOMAさんが私の知ってる人で、一緒に出かけるのはおこがましいと思って帰ってしまいました。時間を無駄にさせてしまい、本当に申し訳ありません』
何度もそう入力しては消すという作業を三日間で何度もしている。
きっと、もう呆れられてブロックされているだろうに、どうしてこんなことをしてしまうのだろう。