マッチングアプリの待ち合わせ相手がまさかの営業部エース御曹司で思わずバックレたら、見合いを断るための偽装恋人を頼まれてしまいました

***

二週間後の土曜日。
今日は颯馬さんと猫カフェへ行く日。
ただ、今日はあの日のように公園で待ち合わせではなく、私の家の近くのコンビニで待ち合わせ。
颯馬さんが車で迎えにきてくれることになった。
家から近いということで、コンビニに着いたら連絡をくれるということに甘え、ベッドの上で正座をしている。
髪もメイクも服装も、全部万全に準備をしている。
そして、今回出かける手順は手書きのメモではなく、スマホのメモにまとめているから安心だ。
あとは、連絡が来たらすぐに反応できるようにしている。
身構えていると、ブブッとスマホが振動した。

『着いた。飲み物買っておく。何がいい?』

颯馬さんからのメッセージに「えっ」と声が漏れる。
ネットには、運転をしてもらったお礼に飲み物などの差し入れをするのが良いと書いてあったからだ。
このメッセージで出鼻をくじかれたような思いである。
(で、でも……あとで、お金を返したら……)
ここで終わったわけではない。
まだ挽回のチャンスはある。
返信文を入力する。

『分かりました。今から向かいます。ミルクティーをお願いします』

返信すると、既読がついてすぐにメッセージが来る。

『アイス? ホット?』
『アイスでお願いします』

(わわっ。ちゃんと書いておけばよかった……手間取らせちゃった)
なんて、反省しながらコンビニへ向かった。
< 49 / 52 >

この作品をシェア

pagetop