マッチングアプリの待ち合わせ相手がまさかの営業部エース御曹司で思わずバックレたら、見合いを断るための偽装恋人を頼まれてしまいました
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(ここ、は……)
なぜか私は、セーラー服を着ている。
セーラー服を着ていたのは、中学生の時。
辺りは懐かしい。在学中に建て替えられた新校舎だ。
(ということは、中学二年生……?)
どうして今、ここにいるのか分からない。
クラスメイト達は楽しそうに話していて、私はぽつんと一人席に着いている。
(夢……だよね……?)
今の私は二十五歳だ。
ここにいる以上、夢なのだろう。
そう考えることはできても、自分の意思で体を動かすことはできない。
ただ、呆然としていると席の近くで固まっている男子たちが私を見てクスクスと嫌な笑みを浮かべているのが見えた。
(この視線……本当、嫌い……)
私が、人に目を向けられると気持ちが落ち込むようになったのは、この頃からだ。
鬱な気持ちに陥っていると、集団の中の一人がタタッと私の席まで駆けてくる。
「お前、本当肌気持ち悪いよなっ! 赤いし、ブツブツだし!」
「っ……」
何の前触れもなく、笑顔でそう言い、男子の集団の元へ帰っていく。
あぁ、なんだ――ただの、嫌な思い出か。
そう認識した瞬間、スッと体が落ちていくような感覚に見舞われた。