マッチングアプリの待ち合わせ相手がまさかの営業部エース御曹司で思わずバックレたら、見合いを断るための偽装恋人を頼まれてしまいました

「昨日から謝ってばかりだな。倒れた奴をベッドに寝かせるのは普通だろ。気にしなくていい」
「は、はい……すみま、あっ」

謝るのが癖になっていて、また謝る言葉が出そうになってしまい口元を押さえた。

「はい。ヨーグルト」
「ありがとうございます。いただきます」

用意してくれたヨーグルトを貰い、そのまま口に運ぶ。
颯馬さんが向かい側の席に座り、じっと見られると目のやり場に困ってしまい逸らしてしまう。

「昨日の奴さ、元カレとか?」
「えっ……」

ヨーグルトを食べていると、突然訪ねてくる。
しかも、その顔は――少し怒っているように見えた。

「いえ。中学の同級生です」
「ただの同級生なのに、あんなにグイグイ迫ってきてたの?」
「へ……?」

いつもより、色々と聞いてくる颯馬さんに小首を傾げた。
私なんかが、誰かに話しかけられてるなんて――変な光景だもんね。
颯馬さんも、気になるのかも……。
そんなことを思っていたが、彼は意外な言葉を口にした。

「……社内だけじゃないってことか」
「社内だけ?」
「あぁ、なんでもない。薬飲むから、水も要るな」

そう言うと、台所へ行って棚からミネラルウォーターのペットボトルを持ってきてくれた。
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