魔法より、君に恋をする。
第十七章 二人だけの休日
休日の朝、リリアはいつもより少しだけ早く目を覚ました。
窓の外は晴れている。昨日まで降っていた雨が嘘のように空は青く、開けた窓から入ってくる風には、春らしい柔らかな匂いが混じっていた。
ベッドから起き上がり、時計を確認する。
待ち合わせまでは、まだ一時間以上ある。
「……早い」
普段なら、もう少し寝ている。
特別早く起きる理由なんてないはずなのに、なぜか今日は目が覚めてしまった。
リリアはしばらくベッドの上でぼんやりしてから、昨日の朝にセシルと交わした会話を思い出した。
『せっかく二人で出かけるなら、普段と違うセシルも見たい』
そう言った。
なら、自分も制服ではない方がいい。
クローゼットを開ける。
学院へ来てから制服ばかり着ていたせいで、私服を選ぶこと自体が久しぶりだった。
「……これでいいかな」
白いブラウスに、淡い紫色のスカート。薄手のカーディガンを羽織り、長い銀髪はいつもより少しだけ丁寧に梳かした。
鏡を見る。
悪くない。
けれど何となく物足りない気がして、机の引き出しを開けた。以前買ったものの、ほとんど使っていなかった細い銀色の髪飾りが入っている。
少し迷って、それをつける。
「……遊びに行くだけなのに」
誰に言い訳しているのか分からない。
それでも外す気にはならなかった。
窓の外は晴れている。昨日まで降っていた雨が嘘のように空は青く、開けた窓から入ってくる風には、春らしい柔らかな匂いが混じっていた。
ベッドから起き上がり、時計を確認する。
待ち合わせまでは、まだ一時間以上ある。
「……早い」
普段なら、もう少し寝ている。
特別早く起きる理由なんてないはずなのに、なぜか今日は目が覚めてしまった。
リリアはしばらくベッドの上でぼんやりしてから、昨日の朝にセシルと交わした会話を思い出した。
『せっかく二人で出かけるなら、普段と違うセシルも見たい』
そう言った。
なら、自分も制服ではない方がいい。
クローゼットを開ける。
学院へ来てから制服ばかり着ていたせいで、私服を選ぶこと自体が久しぶりだった。
「……これでいいかな」
白いブラウスに、淡い紫色のスカート。薄手のカーディガンを羽織り、長い銀髪はいつもより少しだけ丁寧に梳かした。
鏡を見る。
悪くない。
けれど何となく物足りない気がして、机の引き出しを開けた。以前買ったものの、ほとんど使っていなかった細い銀色の髪飾りが入っている。
少し迷って、それをつける。
「……遊びに行くだけなのに」
誰に言い訳しているのか分からない。
それでも外す気にはならなかった。