【秘密の溺愛シリーズ】 紳士な社長の秘密を知ったら、独占欲強火の愛で娶られました
「違うだろ、珠(たま)。なんて呼ぶんだ?」

『間違えたらどうなるかわかっているよな』と目が語っている。

「み……充弦(みつる)さん」

「正解」

 直後、こめかみにチュッと音がする。

「ひゃっ」

 不意の口づけに頬が一気に熱くなる。『なにをするんですか!』と抗議の声を上げたいのに驚きのあまり言葉が出てこない。唇をハクハクと空振りさせる私を見て、彼は満足そうな笑みを浮かべた。

「ご褒美。もっと欲しいのか?」

 小刻みに首を振って〝NO〟を示す。

「仕方ないな。今日だけ特別だぞ」

 私の意志表示を完全にスルーした彼は、そう言って私を軽々と抱え上げた。

「きゃあっ」

 短い悲鳴を上げた私を、軽やかな足どりで廊下を進む。寝室のドアを開けると、ベッドに私を押し倒した。

「さあて、珠。おまえの役目を果たそうか」

 獲物に狙いを定めた猛獣ごとく獰猛な瞳に見下ろされ、私はゴクンと唾をのみ込んだ。

 いったいどうしてこんなことに……。

 近づいてくるきれいな顔に、私はぎゅっと目を閉じた。









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