【秘密の溺愛シリーズ】 紳士な社長の秘密を知ったら、独占欲強火の愛で娶られました
 こうなったらシャワーを浴びてさっさと寝るしかない。気持ちの整理を明日の自分に託しながら、手早く入浴を済ませた。

 スッピンでパジャマという無防備な姿を、これからあの眉目秀麗な社長の目にさらす。とてつもない抵抗を感じながら、リビングに戻った。

「お風呂、お先でした」

「ん」

 社長はソファーでパソコンをしながら短い返事だけくれた。顔どころか視線すら動かない。真剣な顔つきで画面を睨んだままキーボードを叩いている。仕事中のようだ。

 邪魔をしない方がよさそうだと、スッピンで居たたまれないのもあって、早々に引き上げる。「お先に失礼します」と声をかけると、再び短い返事だけが返ってきた。

 会社での彼なら、こちらからの挨拶にきちんと返さないなどありえない。ねぎらいの言葉に極上の笑顔までついてくるのだから、皆が社長を慕うのも当然だ。

 社長の本性を会社で話しても、私の頭がおかしくなったと思われるに違いない。
 そんなことを考えながら、今夜の寝床へ向かう。二部屋あるうちの一室を借りた。同居後もそこが私の私室になるらしい。

 広々としたベッドに寝転がったら、ふわりといい香りに包まれた。
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