鉄仮面救急医は、再会した身代わりママを猛愛包囲で逃がさない【秘密の溺愛シリーズ】
どうしたら……。
これ以上猶予はないと焦っていると、傘をさして走ってくる人影が数名見えた。この土砂降りの中いったいだれが?と思っていると、高校生らしき男の子が三人、私達のところまでやってきた。
「さっき急病人だってAED持ってたの見て、僕達もなにか役に立てないかと思って」
三人のうちひとりが、傘を数本小脇に抱えている。それを広げてこちらに差し出してきた。
「ありがとう。じゃあ、この男性の上半身が濡れないよう傘をさしてくれ」
「わかりました!」
男の子達は傘の端を重ねるようにして、男性と黛さんの上に屋根を作った。ひとりが「これよかったら」と黛さんにタオルを差し出す。黛さんはそれで自分の手をしっかりと服と、男性が来ているシャツを広げ、胸もとを丁寧にぬぐった。AEDを開くと後は音声に従っていく。
私は余っている傘を借りて座り込んでいる女性のところに行った。雨に降られたせいか痛みのせいか、顔色がよくない。黛さんのコートもぐっしょりと濡れて重くなっていそうだ。私は彼女に雨が当たらないよう、傘をさしかけながら隣にしゃがんだ。
「大丈夫ですよ。すぐに救急車が来ますからね」
昔自分が彼にしてもらったのを思い出し、声をかける。けがをして不安な時に誰かに『大丈夫』と言ってもらえるだけで不思議と痛みがやわらぐ気がする。そっと背中を撫でると「ありがとう」とか細い声で言われた。
「心拍が戻った」
黛さんの言葉に、男の子たちの歓声が上がる。私はほっと息をついた。
これ以上猶予はないと焦っていると、傘をさして走ってくる人影が数名見えた。この土砂降りの中いったいだれが?と思っていると、高校生らしき男の子が三人、私達のところまでやってきた。
「さっき急病人だってAED持ってたの見て、僕達もなにか役に立てないかと思って」
三人のうちひとりが、傘を数本小脇に抱えている。それを広げてこちらに差し出してきた。
「ありがとう。じゃあ、この男性の上半身が濡れないよう傘をさしてくれ」
「わかりました!」
男の子達は傘の端を重ねるようにして、男性と黛さんの上に屋根を作った。ひとりが「これよかったら」と黛さんにタオルを差し出す。黛さんはそれで自分の手をしっかりと服と、男性が来ているシャツを広げ、胸もとを丁寧にぬぐった。AEDを開くと後は音声に従っていく。
私は余っている傘を借りて座り込んでいる女性のところに行った。雨に降られたせいか痛みのせいか、顔色がよくない。黛さんのコートもぐっしょりと濡れて重くなっていそうだ。私は彼女に雨が当たらないよう、傘をさしかけながら隣にしゃがんだ。
「大丈夫ですよ。すぐに救急車が来ますからね」
昔自分が彼にしてもらったのを思い出し、声をかける。けがをして不安な時に誰かに『大丈夫』と言ってもらえるだけで不思議と痛みがやわらぐ気がする。そっと背中を撫でると「ありがとう」とか細い声で言われた。
「心拍が戻った」
黛さんの言葉に、男の子たちの歓声が上がる。私はほっと息をついた。