鉄仮面救急医は、再会した身代わりママを猛愛包囲で逃がさない【秘密の溺愛シリーズ】
こんなびしょ濡れの格好でどこへ行くというのだろう。もしかして今の電話と何か関係が?
思いきって尋ねてみようと思ったが、彼が口を開く方が早い。
「あの男性が助かったのは君のおかげだ。ありがとう」
「いっ、いえ! 私はなにも」
「いや、俺は胸骨圧迫と救急とのやり取りで手いっぱいだったから、君がとっさに探しに行ってくれて本当に助かった。一分一秒でも早く心室細動を回復させるのが救命の鍵になる。間違いなく君があの男性を救ったんだ」
黛さんと違い、直接あの男性の蘇生をしたわけではないのに、ここまで手放しで褒められるとは思わなかった。
「あの男性はおそらくバイクの運転中になんらかの疾患を起こしたのだろう。スピードが出ているときじゃなかったのは不幸中の幸いだったな」
黛さんの見立てにうなずく。
そうこうしているうちに、彼が運転する車は海から離れて山道へ入っていく。
どこへ行くのかしら……。
最初に『昼食を一緒に』と言われたが、濡れねずみのような姿で食事に行けるはずもない。このまま家まで送ってくれるつもりかもしれないと思ったが、来た道とは違うようだ。
行先を尋ねようとも思ったが今さらだ。まさか彼がこんな山道に私を置き去りにするとも思えない。
任せておけばいいのよね?
知らなければこのままずっと一緒にいられるような気すらした。
思いきって尋ねてみようと思ったが、彼が口を開く方が早い。
「あの男性が助かったのは君のおかげだ。ありがとう」
「いっ、いえ! 私はなにも」
「いや、俺は胸骨圧迫と救急とのやり取りで手いっぱいだったから、君がとっさに探しに行ってくれて本当に助かった。一分一秒でも早く心室細動を回復させるのが救命の鍵になる。間違いなく君があの男性を救ったんだ」
黛さんと違い、直接あの男性の蘇生をしたわけではないのに、ここまで手放しで褒められるとは思わなかった。
「あの男性はおそらくバイクの運転中になんらかの疾患を起こしたのだろう。スピードが出ているときじゃなかったのは不幸中の幸いだったな」
黛さんの見立てにうなずく。
そうこうしているうちに、彼が運転する車は海から離れて山道へ入っていく。
どこへ行くのかしら……。
最初に『昼食を一緒に』と言われたが、濡れねずみのような姿で食事に行けるはずもない。このまま家まで送ってくれるつもりかもしれないと思ったが、来た道とは違うようだ。
行先を尋ねようとも思ったが今さらだ。まさか彼がこんな山道に私を置き去りにするとも思えない。
任せておけばいいのよね?
知らなければこのままずっと一緒にいられるような気すらした。