君と僕との最後の一週間
「ん………か、いと………?」
「ん、起きた?大丈夫か?覚えてる?お前校門で倒れたんだぞ。」
そっか……僕、風邪引いちゃって……。
「海兎…運んで、くれたん…だよね?」
はぁはぁと、ちょっと息が荒い。熱が上がってきているようだ。
頭がボーッとする。
「あぁ。びっくりしたょ!大丈夫か?ほら、熱計って?」
そういって、動くのも辛い僕のために、体温計を脇に入れてくれた。
「なんで…はぁ。ん…海兎、あそこ、いたの?」
喋るのも辛そうに雪流が聞いてきた。頬は上気していて、汗が凄い。それを綺麗なタオルで拭ってやりながら、俺は額に手を宛てて優しく答えた。
「ん~、急に逢いたくなってさ。てか虫の知らせかな(笑)」
額の手が気持いいのか、目を細めながら。雪流は荒い息を繰り返していた。
―ピピ
「……39.1…高いな。辛い?」
「…ん、さ、むいです。」
「ちょっと待ってな。なにか食べないと。あと薬もな。」
取り合えず俺は、お粥と薬を用意するため、キッチンに向かった。
水で濡らしたタオルを雪流の額に乗せ、布団をちゃんと被せ頭を撫でて離れた。