君と僕との最後の一週間
「エヘヘっ…。」
「何だよ?いきなり。」
「何か良いなぁと思って。昔に戻ったみたい。
まるで何もなかったみたいに。
」
「雪流……。」
俺はどう声を掛けて良いか分からなかった。
俺の横で、嬉しそうにココアを飲んでいる雪流を見て、胸が締め付けられる想いだった。
“何で雪流なんだろうな…こんな悲しい人生を何で雪流が背負わなければならないんだろうか。”
それはもう何度も自問自答した言葉。
でも答えは見付からなくて……。悔しさと悲しみと怒りがいつも自分の中で渦巻くだけ……
「ねぇ海兎。」
「んぁ?何?」
思考が深みにハマっていたため、変な声がでた。
「僕…オムライスが食べたい…。」
雪流は気にした風もなく続けた。
ダメ?と上目使いに俺の顔を覗き込んで来る。
「オムライスか~良いぞ。
ちょっと待ってな、え~っと…
」
そう言いながら俺は冷蔵庫に向かった。
―ガチャ
「オムライス、オムライスっと…
卵が無いな、お肉も…
買い物しないとな。」
「よしっ!買い物行くか?」
「はい!行きます!!」
俺達は近くのスーパーに買い物しに行くことにした。