君と僕との最後の一週間
外国にいるんだって事はしっていたけど、それ以外は何も知らなかった。
きっと両親を亡くした僕に気をつかって話さなかったんだと思う。
海兎は優しいから。
「お医者様を?それで?」
「あぁ。で雪流の症状について聞いたんだ。どうにか出来ないのだろうかって。」
「そんな!僕の為にもったいないですよ!」
雪流はサラサラの亜麻色の髪をパサパサ振って、申し訳ないと言った。
「そんなことない!俺はずっとずっと雪流と一緒にいたいんだ!!」
「海兎……ごめんなさい。僕も、ずっと…一緒に居たいです。」
「だからな、父さんと母さんなら、なんとか出来るんじゃないかと思ってさ。電話したんだ。」
「それで……どう、だったんですか?」
僕はおずおずと聞いてみた。
「うん……。今の段階じゃあ分からないって。もっと詳しく調べてみないと何とも言えないって。」
「そうですか。」
“ごめんな、雪流のために何もしてやれなくて”と海兎は言ったけど、そんなことはない。ここまでしてくれて、ホントに僕は海兎に感謝している。
愛されているんだなって実感できる。