君と僕との最後の一週間



「かいと、なつか、しいね……僕が、熱出した時も…こうして、手を、にぎっててくれた、よね…。」

「っ!……雪流っ!!」

もう、ずっと前から分かっていたことなのに………

雪流の前でだけはっ笑顔でいようって!決めたの、に…………

いざ、その時になるとやっぱりっ……辛いっ

目頭が熱くなるのが分かる。鼻の奥がつんとして、胸が締め付けられる………

どうしようもなく、泣き叫びたくなるっ…
でも、袖口で涙を拭い笑顔を向けた。

「うんっ……っはぁ、あぁそうだったな!」

泣かない……最期までは!

「あの、時に…もどれたら、な。良いのにっ!」

雪流はベットに横になって、俺に顔を向け微笑んでいた………

















その瞳から、大粒の涙を流しながら……………














「雪流っ…どうか、俺に逢えなくなっても…

泣かないで?


俺は涙を袖で拭ってやる。

拭っても拭っても、溢れてくる涙…………

















「海兎………ずっと側に、いて?」

「あぁ。いるよ。」


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