その溺愛、予想外につき。
すると、るかがゆっくりしゃがみ込んだ。

「見せて」

「いい」

「涼」

いつもの明るい声ではなかった。

少し低くて、真剣な声。
それだけで、私は動けなくなってしまう。

「見せて」

もう一度言われて、私は迷いながらも足を差し出した。

るかは靴ひもをゆっくりほどき、靴を脱がせる。
その指先が足首に触れた瞬間、身体がびくっと揺れた。

「腫れてる」

「大したことない」

「大したことあるよ」

るかは顔を上げた。
笑っていない。

その表情を見て、胸がきゅっとなる。

「踊れる?」

「……たぶん」

「たぶんは禁止」

るかは立ち上がると、私の前に背中を向けてしゃがんだ。

「乗って」

「え?」

「おぶる」

「無理!」

思わず声が高くなる。

るかが振り返り、目を丸くした。

「声、裏返った」

「……気のせい」

「いや、今のは完全に」

「いいから、ひとりで歩ける」

立ち上がろうとした瞬間、足首に鋭い痛みが走った。
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