成立事項!
それが習慣になったのは、つい最近だ。
とはいえ、毎日はさすがに辛い、と、これまた最近思うようになっていた。
どちらにせよ、口には出せないし英に拒否権はないから、本人には言えないが。
バタバタバタバタ!!!!
英は、不意に物凄い音がしたものだから、ドアを開けるのを一瞬ためらってしまった。
それが、災いしてしまった、のかもしれない。
何の音だろう、と考える前に、内側から透かさずドアが開かれたのだ。
バタァン!!!という、物凄い効果音付きで。
「っうわ‥!!」
一歩間違っていたら、危うく英の鼻、あるいは顔がぺちゃんこになるところだった。
英は、額にかいた冷や汗を左手の甲で拭うと、その犯人をじっとりとした目で見つめる。
「おはよう!チワワ!」
「‥おはよ、う」
今までになく生き生きとしている栖栗の瞳は、きらきらと輝いていた。
片腕をビシッと真っ直ぐに上げながら、満面の笑みを浮かべている栖栗を見て、英は、一瞬気後れしてしまいそうになる。